FC2ブログ
転生したらスライムだった件を中心に、ドラクエ、エターナル・ラブ三生三世のコメント、感想など吐きます。
  • 10«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • »12
2015-01-17 (土) | 編集 |
謀略法廷上 謀略法廷下


何という事だろう。
こんな事があっていいものか。
読者は読後にみんなそう思うのではなかろうか。
ジョン・グリシャムにしては珍しい結末のように思う。

正義感が強く、責任感が人一倍強い人なら、とても許せることではないであろう。
しかし、一般社会では得てして金を持っている人達に、似たような仕打ちを、
知らず知らずに、受けているのかもしれない。

特に、ここに登場するような、自分の利益しか考えてない経営者ならば尚更である。
最近ニュースになった日本自動車のリコール問題や、その損害賠償支払い対応を見ると、
欠陥の是非はともかく、日本企業は結構誠実な対応をしていると感じてしまうものである。

さて、小説の内容はこうだ。

発ガン性物質を含んだ農薬を製造販売しているクレイン化学が、違法投棄し続け、
地域住民に多大な被害(死者、病気入院、生活困難 etc)を与えていた。

小規模なペイトン法律事務所はクレイン化学を相手取って、訴訟を起こし、
勝つまでに、あと何年もかかるだろうとしていた裁判にやっと勝訴した。
懲罰的賠償金も含め、約50億円の賠償を命じた判決だが、
びた一文払う気のないクレイン化学は上訴した。

小説はここから始まっている。
私財を投げ打ってきたペイトン氏は多額の借金を背負いこみ、いまや破産寸前である。
借り入れをしてきた銀行はペイトン勝訴にも関わらず、急に全額返済を迫ってきた。

一方、ペイトン法律事務所は別の訴訟で2億円の和解を果たし、
和解金を手にするはずだった。
それも突然和解を取り下げられ、上訴されてしまった。

いづれも背後にはクレイン化学のペイトン破産の謀略があった。
それはクレイン化学の反撃の開始で、真の狙いは最高裁判事の買収にあった。

最高裁判事の椅子をめぐり、1年以内に選挙があり、勝利する。
それがクレイン化学の最大の戦略(謀略なのだ)としていた。
クレイン化学やお抱え弁護士事務所の名前を一切ださず、選挙人候補や、
選挙対策などを請け負う人を雇い、全て任せた。

金に糸目はつけなかった。

対立候補を追い落とすためなら、誹謗中傷などなんでもやった。
咬ませ犬も立候補させ、現職判事の候補者を徹底的に貶めた。
真の候補者は民衆受けの良い、スマートで弁舌の立つ弁護士の男性だった。

そして、投票が行われ、クレイン化学が押す弁護士が当選し、
最高裁判事の椅子がクレイン化学の息のかかった者に占められることになった。

最高裁に上訴された訴訟は5対4で棄却され、全ての裁判は閉ざされてしまった。

正義は負けて、悪辣な金の亡者が勝ったのである。

ジョン・グリシャムは米国の司法の問題点を、フィクション小説によって、
こういう事もありうると、警鐘を鳴らしたものだと思う。

いつになく、やるせない気持ちになった次第である。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
コメント:
この記事へのコメント:
コメント:を投稿する
URL:
コメント:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック:
この記事のトラックバック URL
この記事へのトラックバック: