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転生したらスライムだった件を中心に、ドラクエ、エターナル・ラブ三生三世のコメント、感想など吐きます。
2014-11-13 (木) | 編集 |
           劫尽童女
劫尽童女(こうじんどうじょ):地獄の業火で焼き尽くす少女。そんな意味合いを持つタイトル。
お前は欧米か!・・・もとい、お前はキャリーか!(笑)
タイトルからスティーブン・キングのキャリーやファイアスターターを思い浮かべました。

しかし概説には秘密組織「ZOO」から逃亡した伊勢崎博士が超能力を与えた娘・遥と
再び戦いの中へ身を投じていくことにとあった。
スーパー・ヒロインの超能力冒険活劇のような小説という感じかなと思い読みました。

「ハンドラーと言われる黒ずくめの男が別荘のある林の中で相棒のアレキサンダーと
静かに待機して、伊勢崎博士の別荘を窺っていた。
アレキサンダーは特殊能力を持つシェパード。軍用犬にされる大型犬である。
遺伝子操作されており、非常に俊敏で知能が高く、嗅覚聴覚は増幅されている。」

超犬リープ(平井和正原作、桑田次郎画)より、フライング・ベン(手塚治虫)
に近い犬という印象です。

「ハンドラーが連れてきたのはアレキサンダーだけではなかった。
訓練された傭兵を複数連れて強襲の時が刻一刻と近づいていた。」

「しかし、始まる前に音も無く傭兵全員が鋭いナイフにより倒されてしまった。
唖然とするハンドラー、アレキサンダーにさえ気づかれないとは・・・」

12才の少女に一瞬にして倒されてしまったシーンを読んで、これはうむむむ・・・
と、恐怖より凄さを感じました。
まるで弓月光の「瞬きのソーニャ」なのです。
書いた年は「瞬きのソーニャ」の方が後ですから真似ではありません。ハイ(^^;)
           ソーニャ

「伊勢崎博士は死が迫っていたので遙にあることを託していた。
それが「すべて焼き尽くせ」ということだった。
自分で開発した遺伝子操作や超能力の研究をすべて葬りたいと考えていた。」

ZOOとは米軍と同等の指揮権を持った米軍傘下の組織という位置づけです。
伊勢崎博士も対抗する組織を作り上げ、
中盤当りでZOOの組織を壊滅的な状態に追い込んでしまいます。

ZOOの後を米軍が本格的に動き出します。
機動力的にも軍事力的にもそのパワーは巨大すぎて、
いくら特殊能力を持つ遥でも敵いません・・・・・・・

「12才の少女はどんどん成長していく、
好んだ訳ではないのに父親に超能力を与えられ、
自分の身を守るとはいえ殺戮を繰り返していく、
血塗られた我が身を呪い、
幸せに生きる事等到底出来る筈もないと考えるが、
成長は心に変化をもたらしていく。」

ここまで読むと遥が可哀想になり同情してしまう。
不幸の中にも幸せは必ずある。なんとか見つけて欲しいと願ってしまう。

「遥は自分と同じ境遇の少年と出会い、身内が他にいることを知る。
それに今やアレキサンダーは遥の相棒になっていた。
そのアレキサンダーに良く似た犬が人を襲っている。」

次々に現れる新事実や展開がこの冒険活劇を飽きさせない。
少女の葛藤は少女だけでなく読者にも矛盾を突きつける。
一方向からみたら選択肢は一つしか無いが、反対から見たらもうひとつある。
それが矛盾なのだが劫尽童女を読んで、それで良いと思いました。
苦しんで、苦しんで、苦しんだ後の選択は必ず良い成長をもたらす。

そう感じた小説でした。

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