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転生したらスライムだった件を中心に、ドラクエ、エターナル・ラブ三生三世のコメント、感想など吐きます。
2014-09-06 (土) | 編集 |
         MAZE.jpg
不思議な本だった。
ホラーかSFのジャンルに入るのか、ミステリーなのか陰謀サスペンスなのか、
あるいは全て包含してるのかも知れない。

<迷宮の迷路、謎に包まれた「場所」が存在するとの言い伝えがある。
そこは「存在しない場所」。
足を踏み入れて帰った者はいないと言われていたが一人だけ帰った者がいた。>

読み出したら止まらないのが恩田作品なのだが、これは更に上を行く。

<存在しない場所に夫婦の研究者がたどり着く。丘の上に白い四角い建物が見える。
まるで豆腐のような建物で、入り口がひとつ。中は迷路になっている。
二人はそこへ調査で入って行ったが夫が突然消失してしまう。>

妻は道に沿って出てきたのだが、入り口だった。
夫は帰らぬ人になってしまった。
はて、どんな秘密がこの迷路に隠されているのか?
しかし妻はその後病死してしまう。
関係者が人知れず死んでは困ります。( ̄▽ ̄;)!!ガーン

<ある日謎解きに神原恵弥と時枝満、白人のスコット、浅黒いセリムの四人が
白い建物の前にやってきた。ここで起きた事に関する情報を集められるだけ携えて。
どんな奇抜な発想でも構わない。条件はつけないが満の制約時間は1週間。>

四人のキャラ設定が面白い。
神原恵弥はCIAか軍に雇われた特殊工作員のような役回りで三人に指示をだすだけ。
時には場を盛り上げる。女言葉を使う優男みたいだが格闘は滅法強い。
いずれ感想を書くつもりだが「クレオパトラの夢」の主人公でもある。

時枝満は神原恵弥の友人。太ったオタクみたいな人物だが頭脳は優秀。
自由な発想力を持ち、謎解きの天才。
ある仮説を立てるが、そのことによって一気に迷路の謎解きが進展する。
俗に言うオタクパワーか?(笑)

スコットは警護役。三人の安全を護る。
銃を携帯し、外や中から(白い建物)の外敵に対抗する。
しかし得体の知れない外敵はスコットでも持て余した。

セリムはある国の重要人物。
なかなか正体を現さない。
キーパースンなので物語の進行上読者に疑問を持たせ続けている。
そこがまた好奇心を誘う。

<白い建物は人が消失するたびに、骨を栄養分にしているみたいに大きくなっていた。>

この時点で背筋が凍り付く。
ホラーの様相が色濃くでる場面だ。
セリムとスコットは死ぬ。
建物のせいで。
残された道は建物の最終的な解明しか無い。

<迷路の先には部屋があった。そこは上を向いてるのか、下を向いてるのか、
時が止まっているのか、素早く流れているのかわからなかった。
目の前を消失した人達が一瞬通り過ぎて行った。・・・>

これはまるで時の狭間に迷い込んだ探検者ではないか?
しかし作者ははっきりと解答を示さない。
読者が自分の考えでどう料理するかまるで向こうから見られている気持ちになった。
そう、読者はMAZEに迷い込んだのか?抜け出せたのか?
悠久の時間の流れを感じた瞬間でした。

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