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転生したらスライムだった件を中心に、ドラクエ、エターナル・ラブ三生三世のコメント、感想など吐きます。
2014-03-16 (日) | 編集 |
            小夜子
日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった小説です。
ジャンルはSF・ホラー・ファンタジーになっている。
SFとファンタジー(幻想的な)は厳格に違うが重なる所もあるので
このようなジャンルが出来たのかもしれない。

とある高校が物語の舞台になり、そこで三年に一度選ばれるサヨコを
中心に物語は進んでいく。
誰が作り始めたか知る人はいないが今年六番目のサヨコが始まる年。

サヨコに選ばれたものは選んだ者以外誰にも自分がサヨコと
悟られる事無くサヨコを演じなければならない。
もしやり遂げればそれがその一年の良き印であり、
その年のサヨコは勝ったと言える。

もし誰かに悟られた場合待ち受けるものは・・・

四月の始業式の日に六番目のサヨコは教室に
赤い花を生けたのであった。
それが開始の合図だった。

早くから読者へ誰がサヨコか暗示しているのに
津村小夜子が転校生としてやってくる。
そして彼女の回りに次々と不可思議な事件が起きる。
サヨコが二人いる?
そんな馬鹿なことがあり得るのだろうか?

そんな矢先選ばれた筈のサヨコが入院してリタイアしてしまう。
加藤 彰彦、その人である。
え?男がサヨコになれるの?
本当の六番目のサヨコは彼なのである。
誰にも悟られてはいけないサヨコはただ静観するしかなかった。

ここにも野犬が登場する。
しかも津村小夜子が不思議な力で操っているようにも見える。
かと思えば学園生活の生徒達の様子が生き生きと描かれていて
懐かしさも込み上げてくる。
私にも数々の思い出があの高校生活にあった。
ただ何事も無く過ごした生徒はどこにもいないだろう。
誰にもそれぞれの変化に満ちた生活があった筈だ。

学校という固定された特殊な空間と三年で巣立って行く
変化し続ける生徒達をサヨコという舞台設定を借りて
対照的に描きたかったのだろうか?

ドラマとしては面白いのだがテーマとして考えた場合、
作者は何を伝えたかったのかと考えてしまった。
長い間考えたがついに判らず、
思ったまま感想を書く事に決めました。

学園ものだが生徒のキャラクターに魅力があり
大人でも興味深く読める小説にしあがっていると思う。
恩田陸先生が子供っぽさを払拭しているからなのだ。

特に関根 秋や津村 沙世子に惹き付けられる。

そして佐野 美香子には嫌悪するかもしれない。

登場人物を少し紹介しておきます。

関根 秋(せきね しゅう)
写真部所属。高校3年生。
兄と姉がそれぞれ三番目のサヨコと
渡すだけのサヨコを経験しており、
以前からサヨコ伝説に関する知識を持っていたが、
自分は無関係だと思っていた。
加藤に鍵を託されてからも特に何をするということもなかったが、
次第に卒業アルバムを調べたり実行委員のマニュアルを見るなど、
積極的に調査をし始めた。
学力テストではコース別総合1位、
全国模試ではベスト30に入る秀才。

津村 沙世子(つむら さよこ)
秋のクラスに転入してきた謎の転校生。
男女関係なく、誰とでも対等に接する。
頭が良く、活発な美少女。
始業式の日に赤い花を飾り、
加藤に自分が六番目のサヨコだと仄めかした。
校庭外れにある事故死した女生徒の慰霊碑に
彫られた名前とは同姓同名、
余りにもタイミングが良すぎる編入に
多くのサヨコ伝説を知る生徒たちからは疑念の目を向けられていた。

赤い炎は関根 秋を飲み込もうとしていた・・・
そして津村 沙世子の転校の目的が明らかに・・・
始まりがあれば終わりがある・・・
サヨコも例外ではなかった。

永遠の高校生に贈る「六番目の小夜子」・・・なんちゃって。(汗)

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