2015-07-28 (火) | 編集 |

パーフェクトブルーを読んだ方はすぐにあれかとわかるでしょう。
ジャーマンシェパードが一人称で書かれたミステリー探偵小説なのだ。
パーフェクトブルーの第二弾の様な小説である。
警察犬を引退したシェパード「マサ」が蓮見探偵事務所で活躍する。
相棒は蓮見所長の娘(長女)加代ちゃん、短大を卒業して探偵稼業に入る。
マサは人語を話すわけではないが、要所要所で一人称で語るため、
読者に彼の考えがわかる仕掛けなのである。
これが「読んでいて大変面白い」のだ。
この小説は五つの短編で構成されている。
そのひとつ「心とろかすような」の出だしに吹き出すようなマサの話がある。
諸岡進也(バー・ラシーナのアルバイト)と糸ちゃん(加代の妹)が
ホテルから朝帰りしたところから始まり、あらぬ疑いをかけられたところである。
そこでマサが諸岡進也について語ったことである。
(「俺だって好きで揉め事を呼んでるわけじゃねえって」と、
あの口の減らないガキめは反論するだろう。
が、事実は事実である。
進也というのは、乗車率200%の満員電車の中で、
わざわざマル暴さんの足を踏んでしまうタイプなのである。
しかもロンドンブーツを履いて。)
まるで事を起こすタイプは進也だと断じているではないか。
これが犬の言う事かと思うと笑わずにいられません。ハイ。^o^
白鳥家の心とろかすような少女の笑顔は悪意があったのかどうか。
普通の人なら結果がわかるまで、そんなことわかりませんね。
騙される人は人が良すぎると言われますが、大抵の人はそんなもんです。
「てのひらの森の下で」はマサが犯人を気づかず後頭部を殴られ気絶するのですが、
「犬も歩けば棒にあたる」例えなんでしょうか・・・
そんな事も亜るのですかねー。鼻も耳も敏感な犬がね〜・・・
これも人の良さに付け込んだ犯罪なんです、もとい、犬に付け込んだ?
岬が気に入ったのは「白い騎士は歌う」です。
姉想いの弟が薬物中毒の女性を助けようとした一途な心意気。
その弟を我欲のため殺されてしまう。
ああ、なんて酷い、この世は無情なるかな・・・
宮部みゆき、泣かせるところも心得ているようです。

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2012-03-22 (木) | 編集 |
ファザーステップファザーのTV番組が11回最終を放送して終了した。
どうやら主役は上川隆也演じる泥棒のようだ。ドジを踏んだ泥棒が双子の兄弟に助けられ
継父にさせられる奇想天外なストーリーなのだが面白い。
泥棒がかっこよすぎるのだ。おまけに現代の鼠小僧のような泥棒で人情があり憎めない。
番組としては視聴率が6%~10%くらいなため人気があったとは言えまい。
個人的には泥棒のキャラクターと俳優が好きだったため初回から録画だけど、ずっと見ていた。
残念だったのは双子の兄弟の脚本だ。
ここが小説とおりだったらもっと人気がでたのではないかと思っている。
別に兄弟の演技がどうのこうのではない。どちらかと言えば演技は良かったと思う。
この小説は御存じのように宮部みゆき作品である。
本作の続編となる「バッド・カンパニー」、「ダブル・シャドウ」、「マザーズ・ソング」、
「ファザーズ・ランド(前編・後編)」の5編が掲載されたらしいが文庫版での続編はでていない。
当時これはTVドラマになったら面白いだろうなと思っていた。
それが忘れかけてた今年になってドラマ化された訳です。
双子の兄弟の面白いところは二人のかけ合いなのです。それが小説ではこれでもかと言うくらい
表現されている。例えば百人一首で上の句を兄が言えば、下の句を弟がいうのである。
泥棒への受け答えがそのように行われるから、なんとも滑稽で面白いのである。
そこがTVでは殆どなかった。非常に残念でした。

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どうやら主役は上川隆也演じる泥棒のようだ。ドジを踏んだ泥棒が双子の兄弟に助けられ
継父にさせられる奇想天外なストーリーなのだが面白い。
泥棒がかっこよすぎるのだ。おまけに現代の鼠小僧のような泥棒で人情があり憎めない。
番組としては視聴率が6%~10%くらいなため人気があったとは言えまい。
個人的には泥棒のキャラクターと俳優が好きだったため初回から録画だけど、ずっと見ていた。
残念だったのは双子の兄弟の脚本だ。
ここが小説とおりだったらもっと人気がでたのではないかと思っている。
別に兄弟の演技がどうのこうのではない。どちらかと言えば演技は良かったと思う。
この小説は御存じのように宮部みゆき作品である。
本作の続編となる「バッド・カンパニー」、「ダブル・シャドウ」、「マザーズ・ソング」、
「ファザーズ・ランド(前編・後編)」の5編が掲載されたらしいが文庫版での続編はでていない。
当時これはTVドラマになったら面白いだろうなと思っていた。
それが忘れかけてた今年になってドラマ化された訳です。
双子の兄弟の面白いところは二人のかけ合いなのです。それが小説ではこれでもかと言うくらい
表現されている。例えば百人一首で上の句を兄が言えば、下の句を弟がいうのである。
泥棒への受け答えがそのように行われるから、なんとも滑稽で面白いのである。
そこがTVでは殆どなかった。非常に残念でした。

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2011-12-27 (火) | 編集 |


世は、将軍・家斉の治世。江戸から遠く離れた四国、讃岐の国、丸海藩。山と海に囲まれた小藩の「匙」と呼ばれる藩医のひとり、井上家にひとりの十足らずの少女が下女として働いている。少女の名は、ほう。誰からも望まれずこの世に生れ落ち、阿呆の「ほう」という名を付けられた不幸な少女。彼女は、幼くして奇しき運命に流され、この地へたどり着き、井上家にと預けられたことで、ようやく人並みな暮らしを得る。
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